Perfect sound studio blog

目的別の使い分け方

ヘッドホンやイヤホンを選ぶに際して何よりも大切なことは、それをどのような目的・用途で用いるのかです。

音楽を聴くことが目的であるならば音の良いものを選ぶのは当たり前のことですが、ラジオ・テレビの音声を聴くぐらいならば音の良さよりも聴きやすさで選んだ方が良いでしょう。それから、携帯音楽プレイヤーでなるべく長時間音楽を聴きたい向きには、出力音圧レベルの数値の高い機種を選べば良いのです。 まず価格の高低よりも前に、用途の方が大事なのです。

ラジオ・テレビ用ならば低価格のヘッドホンでも問題ありませんから、安価な機種の中で選んでもまず問題はないでしょう。できれば試聴してから購入するのが良いのですが、ローエンドモデルは店によっては試聴できない場合もあります。長時間再生と音質の両立を求める向きには、出力音圧レベルが高くてしかも再生周波数帯域の広い機種が結構多くありますので、そのような商品を選べば良いのです。

満員電車の中でクリアな音で聴取したい人には、外の雑音を逆相の音波で消すノイズキャンセリング機能つきのヘッドホンが良いでしょう。かなり高価にはなりますが、SN比(信号対雑音比)が高くなることによって聴感上の音質が劇的に向上します。

一番難しいのは本格オーディオのヘッドホンです。 数字的には再生周波数帯域のより広い機種を選ぶのが定石ですが、聴取者の嗜好の違いや聴取する音楽のジャンルによって最適機種が大きく異なるからです。1万円前後のヘッドホンは音のクリアさやスピード感が売りで、ポップスなどに向いている機種が多いようです。数万円のハイエンド機種の中には、クリアさやスピード感はあまりないものの、温かみがあって音のディテールがつぶさに感じられる商品がみられ、クラシックやジャズなどの聴取には多少張り込んだ方が納得がいきそうです。

特にクラシック好きの場合は、数字は参考に留め、決め手は実際に試聴してみることです。