Sennheiser

現場レポート

2018年2月10~11日
闘会議2018 @幕張メッセ with ゼンハイザーAVXワイヤレス
協力:株式会社ドワンゴ
闘会議2018 @幕張メッセ with ゼンハイザーAVXワイヤレス

2018年2月10~11日―幕張メッセにてゲームファンとゲーム大会の祭典「闘会議 2018」が開催された。会期中7万人超のリアル来場者数を記録し、会場は大いに盛り上がった。

ネットでの視聴者に向けて多くの配信が行われる中、イベントを開催するドワンゴは会場の様子を生中継で伝える「闘会議ニュース」の配信を行った。今回はその「闘会議ニュース」内での会場中継リポートでゼンハイザーの1.9G帯ポータブルワイヤレスAVXを使用するということで、機材を導入していただいたドワンゴの配信クルーに密着させてもらった。

今回の中継では、AVX ME2 Setという小型受信機+ピンマイク付ベルトパックのセットとAVX 835-S Setという小型受信機+ハンドマイクのセットが運用された。1台のENGカメラに2台の小型受信機EKP AVXを接続、レポーターを務める野田草履さんの声をピンマイクで抑え、来場者や出展者へのインタビューをハンドマイクでフォローする形だ。

現場当日は仕込みの段階からAVXのメリットが大いに発揮されていた。小型受信機がENGカメラのXLR音声インプットにダイレクトで搭載できるので、余計なアクセサリーが一切必要なく、非常に準備が簡単だ。(カメラの形状に対応できるようコネクタ部は回転式になっている。)あとは送受信機の電源を入れれば過去の履歴から自分のペアを探しだし自動でペアリングを行い、周波数設定などの手間もない。今回もクルーの作業を限りなく減らすことができたようだ。

実際に中継が始まると小型受信機の機動力が大いに発揮された。来場者がひしめく会場内においてもカメラマンの移動に支障をきたさず、またカメラを振る際も負担を感じさせていない。まるでそもそもワイヤレスの受信機など搭載されていないかのようだ。

細かい部分であるが、ハンドヘルド送信機に搭載されるマイクカプセルも力を発揮していた。搭載されている単一指向性のカプセルはマイクを向けた方向にフォーカスして音を拾ってくれるので、周りである程度の大きさの音が鳴っていてもしっかりとマイクを向けていればしっかりと音を拾ってくれる。中継の途中で近接するブースでコンサートが始まってしまったことがあったが、しっかり音が収録できていたようだ。

やはり電波に関しては気になる部分だろう。実際当日も規模の大きいイベントということで照明や電子機器による環境ノイズと同じワイヤレス機器による干渉波が懸念された。電波の性質でいえばAVXは1.9GHz帯を利用しているということで、確かに800MHz帯のワイヤレス機器のほうが遮蔽物への耐性(回折性)にすぐれる面はある。しかし今回のように屋内で反射壁が多く、受信機をカメラマウントできる(送受信アンテナ同士の関係が良好な)環境では、飽和する800MHz帯と比較し干渉波の少ない1.9GHzを利用し、加えて干渉波や電磁ノイズに反応してオードで周波数を逃げることができるAVXは最良の選択だったのではないだろうか。

最後に音声品質に関してだが、AVXはデジタル方式を採用しているので、通信さえ正常に行われてさえいれば、送信機でデジタル化された音声信号は伝送中に劣化することなく受信機へと送り届けられる。高品質なマイクヘッドで捉えられた音声は最良の状態で配信の回線へと送り出されたことであろう。

以上メーカーによる私見がかなり入ったレポートとなり、ユーザーの参考になるかどうか甚だ不安であるが、私たちとしても製品のポテンシャルを改めて感じることができたので、ポータブルワイヤレスの導入を考えている方がいたらぜひこのAVXも選択肢の一つに入れていただけるとうれしい限りである。

(2018年2月、ゼンハイザージャパン株式会社 プロ営業部)

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