Sennheiser

ARTISTS MEET SENNHEISER

2016/03/10
Artists meet SENNHEISER
ライヴ、ミュージカルetc……
エンターテインメントの醍醐味への飽くなき挑戦
S テレビ番組「はじめてのおつかい」では、お子さんも出演されていましたね。
D 一昨年ね。今は子供が3人いるんだけど、双子のボーイズが3歳になった誕生日の記念で、「はじめてのおつかいどうですか?」と言われて、ずっと見ていたから嬉しかったけど、ちゃんと出来るのか不安も大きかった。でも「はじめてのおつかい」の撮影って、スタッフが何十人もいて、カメラを持っていろいろなところから映しているんだけど、ちょっと年齢がいくと、カメラとか分かっちゃうらしい。そうなるとダメなんだよ。でも3歳って、不思議に分からないんだよね(笑)。カメラを持って、戦隊ものじゃないのこの人っていう格好をしているのに、小さい子は分からないんだよ。うちの双子たちには。だから出演するならこのタイミングしかないなと。双子だから大丈夫だろうって挑戦したんだけど、やってみたら双子のほうが大変だった(笑)。一人がある方向に行かなくなると引きずられて、悪いほうに、悪いほうに行っちゃって。双子のくせに結束力がない(笑)。10分でおつかいに行ける道のりを、4時間半かかったからね。
S そんなにかかったんですか!待っているほうもヒヤヒヤですね。
D 待っているほうもモニターを見れないんだよ。そのときにスタッフの人に、「ユカイさん、今の気持ちを歌にしたらどうですか?」と言われて。その待ち時間で「お前を見守る風になりたい」を作ったんだよ。その曲をスタッフの人たちが気に入ってくれて、挿入歌になったんだよ。今年の放送で流れた曲が、そのときに作った曲で。
S 何時間くらいで作ったんですか?
D 約4時間半だね。
S すごいですね!聴いていて、耳に残りますものね。
D 「はじめてのおつかい」の中で子供目線の曲はいっぱいあったんだけど、親目線の曲がなかったんだよ。俺が作った曲は親目線の曲なんだよ。子供に頑張れよって、そういう曲だね。
S そしてテレビ番組での活躍の他に、ミュージカルなど幅広い活動をしていますが、今後の活動予定を教えてください。
D 今、ちょうど『RespectⅢ』というアルバムを制作していて。3月9日に発売。バースデー・ライヴはアルバム発売後の3月12日に開催する。その他に織田哲郎さんなんかと一緒にやっているバンド、ROLL-B DINOSAURの活動を。だからソロでのライヴというのは、バースデー・ライヴ一本になるかな。デビュー30周年ということもあるし、好きなことをいっぱいやりたいね。
S 今年はミュージカルも『アリス』、『ミス・サイゴン』と2本出演しますよね。かなり忙しいんじゃないですか?
D そうなんだよね。今年は2本のミュージカルに出る事になって。ミュージカルって、最近、特に思うんだけど、最高のエンターテインメントだなと。以前は自分本位な人間だったからさ、自分でライヴをやるのが一番楽しかったんだよ。自分を表現して、こんな楽しいことないじゃんと思っていたんだけど、最近、ミュージカルを観に行ったりすると、ミュージカルってさ、歌もあるし、踊りもあるし、舞台や照明、オーディエンスも含めてさ、みんなのものだったりするじゃない。意味がそこにあるんだよ。俺なんか自分本位で歌っているから。でも結局、自分本位のものって空しくなっていくんだよね。もちろん楽しいんだけど、今の自分はこうなんだ、と言っているだけで、そこに他の人はいないんだよね。でもミュージカルは自分のものではなかったりもするし、全てにみんな意味がある、というか。その中で最高のものを目指すわけじゃん。これって、エンターテインメントの最高峰なのかなと思ってね。しかも本格的なミュージカルのステージに自分が立てる、という喜び。俺なんてミュージカルをやってきた人間じゃないから、普通は立てるわけがないんだよ。何十年もロックをやってきたけど、ミュージカルも何年も積み上げてやってきた人たちの中でさ、なんの技術もない人間が、最高峰のエンターテインメントのステージに立てる喜び、それは感じながら。でも自分にできることは、溝にハマるしかないかなと思っているんだけどさ。
S ユカイさんからオーディションを受けにいったんですか?
D 『ミス・サイゴン』は観に行ったらグッときちゃったんだよね。ベトナム戦争の話で暗い内容なんだけど、その中でエンジニアという人が歌う「The American Dream」という曲があって。その曲がね、自分の目指してきたロックエンターテインメントとピッタリハマっちゃったんだよね。これは俺じゃないか、と思って。これは歌いたいなと。でも踊りもろくすっぽできないしさ、不可能かな?と思ったけど、挑戦することに意味があると思ってオーディションを受けたんだよ。
S そうだったんですね。
D だから自分にとってはすごく大きな意味があって。この曲を歌いたい、というのが一番強いんだけどさ。ただ歴史のあるものだし、そこにこうしなければいけないというものもいっぱいあると思うんだけど、その中でそれこそ市村正親さんとか大御所の人がやる役だから、できることとできないことがあるじゃん?やっぱりあの人のようにはできないからさ。結局は自分をどう表現できるか、という挑戦。同じことはやりたくてもできないしね。
S 『ミス・サイゴン』はいつからスタートするのですか?
D 10月から。
S 稽古はすでに始まっているのですか?
D 俺の中で始まっているよ(笑)。練習というよりも覚えられないからさ。ロックを歌うのとは違うからね。組曲みたいなものだし、人と絡まなければならない。そういうのが大変だなと。
S 稽古はいつから始まるんですか?
D 8月に入ってから、2ヶ月くらいで。セリフとか覚えておかないと、俺なんかはいつクビになるか分からないから。結局は自分でやるしかないからね。最終的にはケツを捲ってやろうかなと。やれるようにやるよね、ロックだしさ。たくさんのファンがいるミュージカルだから、そういう人たちに嫌われないように。だって、せっかく楽しみに来てくれている人たちの気持ちを台無しにするつもりはないし。自分は邪道なわけですよ。邪道は邪道なりに、自分のよさを出せなければ負けだと思うんだよね。みなさんに楽しんでもらいたいという気持ち、それしかないので、エンターテインメントに出る人間は。
S すごく楽しみにしていますよ。
D 俺も楽しみだけどね(笑)。
S それでは最後にゼンハイザーのファンにメッセージをお願いします。
D ゼンハイザーにはずっとお世話になっているので。それこそノイマンと共に、ゼンハイザーなくしてダイアモンド☆ユカイはないと言っても過言ではない。ヘッドフォンからイヤホンまで全ていいので、ぜひ試してみてほしい。それとクジラマイクよ(笑)!ありがとう!!